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- 『コンバースCT70』と『コンバースジャパン現行オールスター』の違い

ヴィンテージの1960〜70年代コンバース・チャックテイラーを忠実に復刻した、ヴィンテージラヴァー垂涎の
このモデルを現行のオールスターと比較します。

【RUBBER / ゴム】
左「コンバースジャパン 現行キャンバスオールスター OX/WHITE」
右「コンバース(米国)1970 Chuck Taylor OX/PARCHMENT(CT70)」
ミッドソールとトゥ部分のラバー(ゴム)の素材が違います。
コンバースジャパンの現行オールスター(以下「現行」と省略)はホワイト(真っ白)で”つや消し”といった風味。
”パサついた”感じの素材感です。
※コンバースジャパンのアディクトシリーズも同じ素材です。
それに対し、コンバース(米国)のCT70 復刻チャックテイラー(以下「CT70」と省略)は黄色味がかった生成り色の艶のある素材。
こちらは粘着性の高い素材感で、コンバースジャパンのものと比べ高級感があります。
【TOE BOX / トゥキャップ】
トゥキャップは現行は大きく、CT70は小さめのフォルムです。

【SOLE / ソール】
左「コンバース(米国)1970 Chuck Taylor OX(CT70)」
右「コンバースジャパン 現行キャンバスオールスター OX」
アウトソールのディティールも完全復刻。
ラバーの素材が違います。
CT70は粘着性が高く光沢のあるラバー。現行はパサついたラバーです。
サイズ表記のある扇形部分の大きさも違います。
現在、コンバース(米国)は米ナイキ社の傘下であり、インソールも改良されています。
現行は薄く、硬いインソールですぐに足が痛くなってしまいます。
それに対しCT70はクッション性に優れたオーソライト社のカップインソールとさらにその下にブルーのクッションを敷き履き心地抜群です。
詳しくは《コンバースCT70》の変遷をご覧ください。

【COTTON CANVAS UPPER】
左がCT70、右が現行です。
現行のアッパーは薄っぺらなキャンバス地。
CT70は1970年代当時と同じ、14オンス肉厚コットンキャンバスを使っています。
アッパーがリッチな肉厚キャンバスになるだけで足の甲をしっかりホールド出来、履き心地もぐっと変わります。


【STITCH / サイドステッチ】
また、復刻にはサイドステッチが入ります。
これは裏側から「当て布」がされているため。
もともと競技用バスケットシューズだったチャックテイラーは80年代前半まで左右のアッパー前部に補強の当て布をしていました。
80年代後半からは失われてしまったディティールです。

【MID SOLE TAPE / ミッドソールテープ(フォクシングテープ)】
左が現行、右がCT70です。
つま先部分のミッドソールにラバーテープで補強がされていますが、現行は簡素化され短く、CT70は耐久性を上げる為、テープが長くなっています。
これも競技用のバスケットシューズであった70年代のチャックテイラーのオリジナルディティールです。

【SHOE LACES / 靴紐】
現行シューレースはポリエステル製のペラペラな作りですが、CT70は番手の太い綿糸で編んだしっかりした厚みのコットン100%。
これも1970年代のチャックテイラーのディティールです。

【EYELETS / アイレット】
左がCT70、右が現行です。
アイレット(ハトメ)はCT70はアルミニウム、現行はスティール素材です。
アッパーのキャンバス素材も現行はコストを抑えた、ペラペラな薄いキャンバスですが、復刻はヘビーデューティーな肉厚の贅沢なキャンバスを使用。

【HEEL PATCH / ヒールパッチ】
左が現行、右がCT70です。
CT70のパッチは日本では通称「三ツ星」と呼ばれたヒールパッチを採用。
これは1960年代初期〜70年頃まで使用されたディティールです。

【SHOE TONGUE / シュータン、ベロ】
【PLAYERS NAME LABEL / プレイヤーズネーム】
右が現行、左がCT70です。
復刻は当時のチャックテイラーのシュータンを再現し、Rの付いた半円のカッティングとなっています。
その他、復刻の右シュータン裏には当時のディティールである、ネームプリントが入ります。

【生成りカラーの比較】
左「コンバースジャパン・オールスターOX/ホワイト」
右「コンバース(米国)1970チャックテイラー(CT70)OX/PARCHMENT」
どちらも『生成りカラー』です。
※因みに写真のCT70は今は絶版となった「プレミアムライン」です。
詳しくは《コンバースCT70》の変遷をご覧ください。
サイズはどちらもUS8
現行オールスターはかなり黄色みが強く、染色加工をした不自然な生成りです。
それに比べ、復刻チャックは染色をしていない、”生の”コットンキャンバスを使用。
極肉厚キャンバスの自然な風味とエイジングを楽しめます。
クラシカルでトラディショナルな『綿の帆布』を味わえるCT70の「PARCHMENT」はお勧めです。
【70年代初期のオリジナルチャックテイラー と CT70 復刻チャックテイラーのサイズ比較】
私個人で所有する70年代初期のオリジナルチャックテイラーUS9と復刻チャックテイラーUS9の比較をしてみます。

こちらは【CT70 復刻チャックUS9】
全長約29.6cmです。

こちらが【70年代初期のオリジナルチャックテイラーUS9】
全長約29.4cmです。
※足幅の最大幅はどちらも約9.7cmでほぼ変わりませんでした。
約2mmほど復刻の方が大きいですが、オリジナルのチャックテイラーはいまから約40年以上の時を経ています。
経年による縮みなども考えられますので復刻はほとんどオリジナルと同じサイズ感と考えて良いでしょう。
本家コンバースUSAの復刻チャックテイラーはサイズ感もオリジナルを忠実に再現しているという事ですね。
以上、ご紹介した通り、現行のオールスターはコスト削減のためにキャンバス地やシューレース、当て布など粗悪な質の物にグレードダウンし、ディティールを削ぎ落として今のモデルになっています。
「CONVERSE USA」社が復刻したチャックテイラーは、1960〜70年代当時の、質の高い、質実剛健な作りを再現した贅沢なモデルとなっています。